宗派の豆知識⇒日蓮宗
日蓮宗の開祖日蓮は、貞応元年(1222年)安房国(千葉県)に生まれ、12歳で天台宗清澄寺に入り、16歳で得度します。21歳の時に比叡山に入り修行研鑽を11年間続けました。そして、「法華経」こそが救いの拠りどころとなる唯一の経典であると言う確信を得ました。清澄寺に戻った日蓮は、建長5年(1253年)清澄山頂に登って「南無妙法蓮華経」の題目を高唱し、立教を宣言しました。その後、幾多の法難に遭い、佐渡に流刑となりましたがようやく許された後は身延山に入り、生涯を閉じるまで著作と後進の育成に努めました。 その教えは、お釈迦様の説かれた「法華経」こそが、世の中を救う最高の教えであるとします。その法華経に説かれたお釈迦様は「久遠実成の本仏」が自身を表した姿です。久遠実成の本仏とは、永遠の昔に悟りを開いた仏さまという意味で、法華経も本仏が経典として実態を示したものなのです。法華経は本仏の声そのものであり、法華経の功徳全てが「南無妙法蓮華経」の七文字に込められていると日蓮上人は考えました。そこで、「法華経の内容を全て信じ帰依する」と言う意味の「南無妙法蓮華教」を唱えることが何よりも重要な修行としています。 ご本尊は、大曼荼羅・釈迦牟尼仏・三宝尊の何れかを祭ります。脇仏は、向かって左に大黒天、右に鬼子母神を祭ります。また、それらの前中央に日蓮上人を祭るのが一般的です。 よく読まれる経典は、『妙法蓮華教(みょうほうれんげきょう)』、『自我偈(じがげ)』等です。 総本山は、身延山久遠寺(山梨県南巨摩郡身延町)です。 |
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