宗派の豆知識⇒真言宗
真言宗のルーツは、7世紀中頃のインドです。この頃、インドでは仏教の復興運動が起き、西インドで『大日経』が、南インドで『金剛教』が成立します。『大日経』は陸路で、『金剛教』は海路で中国に伝えられましたが、この2つの密教は恵果和尚により統一されました。弘法大師空海は恵果に入門し、帰国後に全国行脚を経て真言宗を開宗しました。また、興教大師覚鑁が高野山座主の時に古義と新義に分かれ、多くの派が生まれました。 その教えは、「即身成仏」を根幹にしています。真言宗は真言密教とも言い、密教の修行の実践により誰でも直ちに仏になることができるというものです。密教の修行とは、身体の修行である身密、言葉の修行である口密、心の修行である意密で、合わせて身口意の三密修行と呼ばれています。 ご本尊は、大日如来を祭ります。脇仏には、向かって左に不動明王や興教大師、右に弘法大師を祭るのが一般的です。 よく読まれる経典は、『大日経(だいにちきょう)』、『金剛頂教(こんごうちょうきょう)』、『蘇悉地羯羅教(そしつじからきょう)』、『瑜祇教(ゆぎきょう)』、『要略念珠教(ようりゃくねんじゅきょう)』、『般若理趣教(はんにゃりしゅきょう)』等です。 総本山は、多くの派があるため5派だけを挙げておきます。 |
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